大脳の仕組みについて
大脳は2つの大脳半球(左脳と右脳)に大きく分かれており、脳梁という神経繊維の太い束で結ばれている。
大脳は表面から奥へ向かうに従い、大脳新皮質、大脳辺縁系、大脳基底核という部分から成り立っている。
大脳の表面にある大脳新皮質は灰色をしているため灰白質とも呼ばれる。ここに神経細胞(ニューロン)が密集している。その下には白色をした自質(大脳髄質)がある。白質には大脳新皮質の神経細胞から伸びる神経繊維(軸索)の束がある。
ところで大脳皮質には、この大脳新皮質のほかにも、進化的に古い脳である旧皮質と古皮質がある。進化的に古いもの順に旧皮質、古皮質、新皮質というわけだ。
ヒトなど高等な動物になるほど新皮質が発達している。ヒトでは大脳皮質の90%が新皮質である。大脳新皮質が思考や知覚、記憶、言語、運動など高度な脳機能の中枢といえる。
新皮質の発達により、大脳の奥へ追いやられることになったのが旧皮質、古皮質である。この旧皮質と古皮質の部分が大脳辺縁系にあたる。辺縁系とは文字どおりふちに追いやられたという意味合いがある。このように大脳辺縁系は進化的に古い脳なのだ。
大脳辺縁系は怒りや恐怖、不安など原始的な感情(情動)や、食欲、性欲などの本能、さらに記憶に関係している場所である。まさに大脳辺縁系こそが、心や感情に深く関わっている場所といえる。
もっとも奥にある大脳基底核は、脳幹や小脳と連絡を取り合い運動やバランスをコントロールしている。