前頭連合野はもっとも進化した脳
連合野とは、運動や感覚に関わる総合的な情報処理をしている場所のことだ。
そうした連合野のうち、前頭葉にある前頭迎合野(前頭前野)は、大脳新皮質のなかでももっとも発達した部分である。
ヒトなど進化した高竹;助物ほど前頭連合野が発達している。たとえばヒトの場合、人脳新皮質の約30%が前頭連合野であるのに対し、ネコは約4%、イヌでは約7%、チンパンジーでも約17%しかない。
このため前頭連合野は脳のなかの脳とも呼ぱれ、脳の最高中枢機関であると考えられている。
ヒト特有の高度な思考や感情などは、すべてこの前頭連合野の働きによるものである。言い換えれば、前頭連合野は人間が人間らしくあるための脳といえるのだ。
このようなことから前頭連合野を損傷すると、人間らしい思考や意志、意欲、判断力などがなくなってしまう。なにごとにも興味がもてない無気力で無間心な人間になる。また性格が大きく変わってしまうなどの症状が現れるのだ。
以前、異常行助などをする精神病患者こ対し、前頭連合野につながっている神経を切断するというロボトミーと呼ばれる手術が実施されていたことがあった。このF術を受けると異常行動は改善されたものの、前述のような症状が現れるようになった。
また、事故で前頭連合野に鉄棒が貫通しながらも命をとりとめたフィニアス・ゲージというアメリカ人は、事故後、別人のような性格になってしまったことで知られている。